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■5月24日(土)
成田発13時30分のモンゴル航空でウランバートルへ直行。メンバーは、中国・近畿・中部・関東から集まったオールド・バードウォッチャー10名に、ツアーリーダー兼講師の日比さんの11名。約5時間のフライトをへてウランバートル空港に着いたのが、現地時間のほぼ6時(日本との時差は1時間)。意外と近い! さっそく車4台に分乗して、市街地から少し離れた自然・行楽ゾーンにあるヌフトホテルに向かう。街の感じは北海道の小都市に似ているようだが、山が違う。樹木が全くない!! ところがホテルの所在地だけは黒松に覆われた山林と岩山にはさまれた高原風のエリアで、ホテルの建物2棟と観光ゲルが10基ほどシラカバ林の中に点在していた。荷物を部屋に置いたあと、周辺を散策してみると、さっそく鳥がいる。

東アジアでは珍しいシロビタイジョウビタキ
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カッコウ、カラ類、ヒタキ・ムシクイ類、セキレイ2種、カラス2種、アカモズ、カササギ、トビ、などなど。
マーモットやリスも走り回っている。20時を過ぎても日が沈まない。散策は1時間で切り上げて、食堂での乾杯で初日を締めくくった。
■5月25日(日)
5時起床、7時出発。東門ゴル・ビンデル村を目指す 400キロ・10時間のツアーのスタートである。樹木のほとんどない砂漠状の丘陵・山岳が続き、その下に緑の絨毯とはお世辞にも言えない草原がどこまでも広がっている。その草原に羊、山羊、牛、馬の大小の群と、遊牧民の住居=ゲルや小集落が点在している。200キロ地点で舗装道から分かれ、あとは草原の中の轍の跡を探しながらのドライブとなった。集落や牧童に確認しながら、ようやくツーリストキャンプにたどり着いたのは午後6時過ぎ。移動距離があるため、食事やトイレ休憩以外はほとんどノンストップで移動したため、車窓からしか鳥が見られず、不満の声も。途中で見られた鳥の代表は、コウテンシ、ハシグロヒタキ、イナバヒタキ、サバクヒタキ、ニシヒバリ、そしてヒマラヤ越えで有名なアネハヅルといったところであった。今日からの3日間は、宿泊も食堂もゲルで、夜はストーブの火を絶やさないのが日課で、結構大変だった。そして素朴なモンゴル料理(ほとんどがシチュー風の肉料理)がなかなかおいしかった。
■5月26日(月)
5時にキャンプを出発。途中で現地ガイドのハンター氏と合流して、ノガン観察のポイントに向かう。丘陵の下に広がる窪地状の草原のはるか向こうに10羽強のノガンの群を確認。雄が尾羽を広げて盛んにディスプレイをしている。しかし、どうしても距離が詰められない。適当なところで観察を打ち切って、近くの湖(かなり水が干上がっている)へ移動。20羽を越えるソリハシセイタカシギ、ツクシガモ、アカツクシガモ、サカツラガンをはじめかなり多くのガンカモ類がいる。そしてオオハクチョウと3種のツルも確認! 昼食にキャンプに戻り、食後に近隣の河川敷を散策後、再度、ノガンの草原に出発する。ところが直後に強風が吹きはじめ、あっという間に砂嵐に見舞われて、しばし立ち往生。砂のあとは雪が降り出し、そのうちに吹雪となって、道も確認できない状況となった。でも、ハンター氏の的確な指示でキャンプへUターン。夜はゲルのストーブに薪をたっぷり入れて吹雪の過ぎるのを待った。「モンゴル人は風のシャワーで育っています!」と大言していたガイド氏が、翌朝「風の音で寝つけなかった」と愚痴っていたのが面白かった。その後の情報によると、この吹雪で50〜60頭の牛馬と数多くの羊、そして一人が亡くなった由であった。モンゴルの自然と人・家畜などのバランスが意外にもろいことを実感した。

やっと緑が出てきた草原が → 一夜明けると一面の雪景色
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■5月27日(火)
冬景色の中で朝を迎えた。雪道をたどりながら昨日のコースにリベンジして、かなりの収穫があったが、なんと言っても今日の圧巻は、キャンプに近い林で現れた5羽のクロライチョウ!! ディスプレイしながら尾根筋を何度も行き来するので、全員がカメラに納められたようだった。興奮さめやらぬうちにキャンプに帰り着き、さっそく乾杯の予定が、雪の影響で村の店が休みでビールが入手できず、空振り。儀式(?)は翌日に持ち越した。

クロライチョウ |
■5月28日(水)
朝5時出発でウランバートルを目指す。帰路もアネハヅル、コウテンシ、ハシグロヒタキ、ハマヒバリ、ニシヒバリ、タカ類などをもっぱら車窓から眺めながら、6時過ぎにヌフトホテルに到着。そういえば、お昼に立ち寄った町の食堂のシチュー風のスープは本当においしかった。オードブル代わりにクロジョウビタキも現れて。(ただし確認は私のみだった) ヌフトホテルの周辺は、一昨日の雪がまだ残っていて、鳥が少ない。でも赤くないアカモズとマーモットが終始つきあってくれて幸いだった。そして久しぶりにビールも堪能できた。
■5月29日(木)
7時出発で、ウランバートルから西南 100キロのホスタイ国立公園へ向かう。20キロくらいで舗装がなくなり、改修工事中の道路が延々と続く。これに交差・並行して、行き交う車がそれぞれつくった縦横の轍道が草原を走っている。悪路に加えてもうもうたるホコリが舞い立つ。モンゴルの生命線、大草原の行く末が心配になるのは杞憂だろうか… そうこうするうちにホスタイ国立公園到着。さっそくワシタカが多いという谷筋に出発し、イヌワシはじめ10種近いワシタカ類を確認した。それからさらに道を進め、森林限界と思われる尾根まで車で登り詰めて、再度鳥を探す。大収穫はセグロサバクヒタキ! 頭頂の白帽子と黒い翼が印象的だった。Uターンして昼食後、今度は遠くの河原に向かう。山から広大な平原に出て、まずはインドガンの群を発見! 近くにはキガシラセキレイ! そしてシベリアジュリンも! シギチドリ類も、

ソウゲンワシ
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日本でおなじみのオグロシギなどをはじめ数種を確認した。帰り道、「道が来たときと違うね」と声が出だしたころ、車は道のない谷筋に迷い込んでストップ。そこに突然現れたのは、なんとキャンプ場を経営する会社の社長。先導してもらい、2時間強遅れでキャンプ地帰還とあいなった。
■5月30日(金)
8時出発。まず昨日ワシタカ類がたくさん出た樹林まで行くこととなった。が、風が止まり、鷲類が出てこない。それでもチゴハヤブサ、アカアシチョウゲンボウ、チョウゲンボウ、クロハゲワシなどが割と近くを飛んでくれる。少し離れて、ヤツガシラの「ポ、ポ、ポ」の声が聞こえる。丘陵の斜面から平地に下りると、ブッシュをかき分けて姿勢のいい鳥が2羽、頸を伸ばして歩いてくる。どう見てもシャコ類の顔をしている。上尾筒はうす茶色で、尾羽の裏は赤葡萄色! その場に居合わせなかった日比講師が、残念そうに「おそらくイワシャコ…」よほど見たかったようだ。近くの草原に立ち寄ったあと、ウランバートルに向かう。市内のデパートに寄り少し買物。突然の砂嵐の中、ホテル着は8時。
■5月31日(土)
5時出発で空港へ。飛行機は6時発で成田着は12時。8日間のツアーが終了した。モンゴルは雨で、成田も雨。天気図を見ると同じ低気圧の影響のようだ。それにしても、いじましいほどの草原(時期の問題もあるが)を見続けてきた目から観ると、成田周辺の里山や田畑の緑が、本当にまぶしかった。
(更新日:2008年11月10日)
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